「NISA」と「つみたてNISA」は株や投資信託による運用益が非課税になる制度です。一見すると良さそうな制度ですが、もちろんデメリットもあります。
これからNISAを始めようか悩んでいる方や現在NISAに加入している方はメリットとデメリットを把握しておきましょう。
それでは、「NISA」と「つみたてNISA」のメリット、デメリットを分かりやすく解説していきます。
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NISAとつみたてNISAの違い
「NISA」は知っている方が多いと思いますが、「つみたてNISA」と呼ばれる制度が2018年1月にスタートしました。「NISA」と「つみたてNISA」の違いは、以下に表で説明します。
NISA | つみたてNISA | |
投資対象 | 上場REITや株式投資信託 | 一定要件を備えた投資信託 |
非課税投資枠 | 毎年120万円 | 毎年40万円 |
非課税期間 | 最長5年間 | 最長20年間 |
開設口座数 | 1人1口座 | |
制度利用期間 | 2014年1月1日〜2023年12月31日 | 2018年1月1日〜2037年12月31日 |
保有商品の移行 | 可 | 不可 |
主幹 | 金融庁 |
「NISA」と「つみたてNISA」の違いは非課税投資枠と非課税期間です。「NISA」は年間120万円、最長5年間であるのに対し、「つみたてNISA」は毎年40万円、最長20年間です。
「NISA」は株などで短期で儲けるために作られた制度ですが、「つみたてNISA」は投資信託を長期間保有することで儲けるように作られているからです。
注意点として「NISA」と「つみたてNISA」はどちらかしか口座を作ることができません。どちらも運用益が非課税であることには変わりはないので、自分に合った制度を利用してもらえればと思います。
NISAとつみたてNISAのメリット
運用期間に非課税であること
NISAの最大のメリットは、運用益が非課税であることです。通常、投資で運用益が出ると20.315%取られますが、この税金が取られるか取られないかは大きく違ってきます。
例えば、100万円の運用益があったとき、本来20万円が税金で取られて80万円しか残りません。それに対して、運用益が非課税であると100万円すべてが利益になるのです。
一定の要件を満たす運用商品から選べる
投資信託の中には運用手数料が高かったり、購買手数料がかかったりと儲からない運用商品が存在します。つみたてNISAでは運用手数料がとても重要となっていて、運用手数料によって儲かるかが決まってきます。
金融機関に騙されることが少ない
NISAは金融機関が儲からない商品なので、あまり勧めたくない制度だということをご存知でしょうか。さきほど一定の要件を満たす運用商品しか選べないと説明しましたが、金融機関にとって儲からない商品しか販売することができないのです。
店舗で勧められることが少ないので、ネットでNISAを始める方が多くなっています。金融機関に迷っている方がいましたら、ここから選んでおけば間違いありません。
また、ネット証券で始めることで何がよいのかというと、金融機関による勧誘がないことです。
店頭型の金融機関では利益を出さなければいけないため、手数料が高く儲からない商品を勧められることがあります。 銀行や証券会社は手数料で儲けているので、客が儲からなくても商品を売ることで金融機関は儲かるのです。
ネット証券では勧誘がない点においても有利なのです。
NISAのデメリット
運用期間が決められている
最大投資期間はNISAが5年、つみたてNISAが20年と決められています。投資期間が決められるとなぜデメリットなのかというと、投資期間が終了したら強制的に決済されてしまうからです。
利益があるなら良いですが、損失のときにも強制的に決済されてしまうので注意が必要です。その後、一般口座で投資信託を続けたとき、利益が出たときに無駄に税金が取られてしまいます。
年間の投資枠以上の取引ができない
投資枠はNISAが年間120万円、つみたてNISAが年間40万円と決められています。NISAでは、年間の投資額以上の運用商品の購入できません。
また、投資信託を売ったとしてもそのお金で購入といったことができないようになっているので注意しましょう。
さいごに
NISAにもデメリットがありますが、運用益が非課税になるので、使わない手はありません。一般口座で投資するならNISAの枠を使ったあと一般口座で投資するのがおすすめです。
そのほかにも運用益が非課税になるiDeCo(イデコ)と呼ばれる制度があるので、これも活用するのがよいでしょう。
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